<< プカプカ 13億通りの爪先 14 中国ー... >>

13億通りの爪先 15 中国ー最後の数日

□終わりのやり方。
d0160944_13223250.jpg


毛!(Mao!)


4月20日午前4時20分
私は北京の空港で一人
静かな気持ちだった。

すこうしだけ、暗い闇が薄れてきた空を見ながら
ベンチに腰をかけて
完全に無の境地だった。

前日、
鳳凰を出発し、5時間バスに乗り張家界に戻った。
そのまま空港に向かい、2時間半のフライト
北京の国際空港に着いたのが午前1時前。
そのまま4時間あまり、ここで静かに夜が明けるのを待っている。

おまけに、その日どうやら私は熱があるらしかった。。

熱を持ったまま、飛行機に乗るのは
本当につらいことだと、私はこのとき初めて知った。
気圧が下がっていくごとに、どんどん頭がしめつけられていく。。
いや、というより耳から空気がぬけなくて、頭の中にどんどんたまっていき破裂するんじゃないか、、と思えてくるのだ。。。
私にとって地獄の2時間半だった。


そんなフライトをくぐりぬけ、やっと到着した空港で7時間近くの時間をつぶさなければならなかった。。
電車もないし、あまり早く行ってもホテルが開いていないからである。
なんとまぁ、、過酷なスケジュールをくんだものか、、、。
でも、張家界からのフライトはその時間しかなかったので選択肢はなかったのだ。。


そういうわけで、私はそのベンチに座っていた。
たしかに体はこれ以上ないくらいに疲れきっていて、熱のせいで感覚もうすい。
泣きたくなるほどひとりだったし、北京の空気はやっぱり息苦しかった。

それなのに、奇妙な幸福を感じていた。
うっすらと夜が明けていくのを眺めていたとき
もうしゃべる力さえ残っていなかったというのに、体の奥の奥の方で静かにみなぎるパワーを感じてうれしく思った。

これは、中国が与えてくれたパワーなのかな。。
そのまま静かに夜は明けた。


午前8時を過ぎてようやく私はホテルに向かい
小さな部屋を一部屋とって
眠りについた。


浅い眠りの中、ちいさな夢をたくさん見たような気がするけど、もう思い出せない。
それから目が覚めて、街に出てみたけれど
なんだかそこはもう、前と同じ北京ではなかった。
どこかよそよそしくて、冷たくて、、私の知らない街だった。


きっと、北京が変わったわけじゃない。
私が変わったんだ。。
あぁ、おうちに帰りたいんだ。。
そのとき初めてそう思った。

家族や恋人の顔が見たい。
友達とわいわい飲みたい。
日本語が話したい。。


そんな気持ちに自然になった。
疲れて気が弱くなって、そういう気持ちになったんじゃない。
中国がいやになったんでもない。
むしろ、私は自分の中にある種の強さを見つけて誇らしく思っていたし、
中国は絶対もう一度行きたいと思う国だったのは、その時も今もかわらない。


でも、私はきっと日本をすてられないんだ。
大好きな人たちがいて、ごはんもおいしくて、自然も豊かで、四季のある国。
そして、日本語。
こんな言語は他にないと思う。
美しい言葉だと思う。

「美しい」
これに関しては、中国語の響きが好きだ。
「漂亮」(ピャオリャン)
ピャオリャン、、、なんてきれいな響きなんだろう。
言葉は響きで作られているんだろうな。


最後の最後にそんな気持ちになれたことで
私はもう思う存分お土産を買い、
気の向くままにぶらぶらして、好きなときに好きな物を食べて過ごした。

そういうふうに歩いた北京はやっぱり、いろんなものがごちゃまぜである魅力的な街だった。
ありがとう、チャイナ!

きっとこの次は少しでも中国語を勉強して来たいと思う。
そして、友達をたくさんつくれるといい。
その日までさようなら。。



再見!!
d0160944_14202896.jpg

  オマケ、、私の中国語ブックにかじりついて読んでいる、よく行った食堂のスタッフ3人。。笑
[PR]
by galwaygirl | 2011-06-02 14:28 | 旅日記
<< プカプカ 13億通りの爪先 14 中国ー... >>