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13億通りの爪先 6 中国ー北京

□歌う人たち

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中国人というのは、よく歌う民族だ。

私は旅をするときに、自分に課していることがひとつだけある。
それはその国独自の音楽とふれあうこと。
音楽のない国というのは、存在しない。
どんな小さな国にも必ず独自の音楽があって、それぞれその国の人のやり方で音楽と接している。
私にはそれがとても愛らしいことであり、興味深いことなのだ。

さて、これについて中国人はどうか。
正直に言えば、中国の人がどれくらい音楽を聴くのか、どれくらいそれを愛しているのか、、まったく想像ができなかった。
私の中で中国の音楽というと、宮殿のような場所で民族衣装を着て演奏される琵琶のような楽器や琴のような楽器のイメージ。みやびな雰囲気のあれ。。
なんだか、庶民の音楽とは一線を画すようなものだった。

ところが、、
実際中国に来てみると、そんなイメージは簡単に覆された。(これぞ、旅の醍醐味。。)
道を歩けば、あちこちで鼻歌や口笛が聞こえるし、ときどきは鼻歌どころじゃなく高らかに歌いながら歩いている人たちも。
公園に行けば、あちこちで小さなグループができていて楽器(だいたいはアコーディオン、ギター、ハーモニカなど、、)のまわりでみんなが歌う。

その歌がちょっといいのだ。。

日本でいえば、歌謡曲のようなものなのだろうか。
ちょっと哀愁を帯びていて、いいメロディ。
アコーディオンやハーモニカと本当によく合う。それに、みんな歌がうまい。
小さい頃から歌っているのか、いい声を持っているのだ。


ちょっと楽器ができる人が、ポロンと弾きだすとたちまち人がちらほら集まってきて歌がはじまる。


こんどはあれをやってくれ、おれはあの曲が好きなんだ。
なんて言ってリクエストしてみたり、、
知らない人どうしが集まって、君の声はいいなぁ、、あのギターもうまいぞ。。
なんて褒め言葉がとびかったり、、、
(全て中国語なので推測ですが、、、)

みんなそれぞれが音楽が好きだという気持ちがすごく伝わってくる。
そしてちょっぴり自分の音楽を人に見せたい。自慢したい!という気持ちも。。。


その人間くささ。
それは必ず生きることに花をそえる。


こういう音楽!
これがリアルな音楽じゃないか。
誰もが歌いたいときに歌い、奏でたいときに奏でる。
それを聴いてまた力をもらう。
それがすぐそばにあるという現実。

音楽は誰でもできる、誰でも楽しめる、誰でも力をもらえる。
それは普通のこと。


私はそんなあたりまえのことをあたりまえに体験している、北京の人たちに何かうらやましさを感じつつ、輪の中に入って手拍子を打ったのだった。
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by galwaygirl | 2011-05-01 16:25 | 旅日記
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