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13億通りの爪先 14 中国ー鳳凰古城

□遠く離れた地で、、

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さて、
気付けば、もう鳳凰古城の最終日なのであった。
ということは、旅ももう終わりに近い。
後は北京に戻って2日間過ごし、日本に帰るのである。

2週間という期間は、長いようで短くてまたたく間に過ぎ去った。
その間、体験したたくさんの初めて。
いくつになっても、新しい体験というのは胸をときめかせてくれるものだ。



最後の夜、
何を食べようかと考えて、レストランを探した。
ゆっくり食べて、少し飲みたかったけど鳳凰のバーはかなりすごいボリュウムでダンスミュージックがかかっていて、その夜の気分ではなかった。
だから、比較的すいていそうな川沿いのレストランに入ってみることにした。

メニューは全て中国語なので、やはり何が食べられるのかわからない。。
漢字だからわかりそうなものなのだけどなぁ、、。
微妙に違うんだ。
私はあまり変わった肉は食べたくなかったので、豚肉のものはありますか?と訪ねた。
そうしたら薫製にしたものならあるということだったので、その炒め物とビールを注文した。
ごはんはだいたいどこも食べ放題である。
ちょっとべっちゃりした白いごはんがおひつに入って出てくる。日本と同じようにそこからお茶碗に入れて食べるのだ。
豚肉の薫製炒めはすっごくおいしくて、この旅一番の一品だった。
ビールにもめちゃくちゃ合う!
一人でもくもくと箸がすすみました。


もう食べ終わるころになって、
給仕のおばさんが話しかけてきた。
どこからきたの?とか、一人なの?とか、、、
やっぱり言葉は通じないから、筆談と会話ブックを活用して話した。
そのうちに、なんだか人が集まりだした。
みんな、得体の知れない外国人の女が一人で食べて飲んでいることに興味しんしんだったようで、、、
わらわらとテーブルに集まってくる。。。
そのうち隣のテーブルで食べていたカップルもまじえて、みんなで飲むことに。


最後の夜一人は寂しかったから、思わぬ展開に胸がはずんだ。


最初のおばさんは、何か伝えたいことがあるようで、身振り手振りを交えながら何か言っている。
でも、わからない。
こちらも一生懸命考えるんだけどわからなくて、やっぱり紙に書いてもらう。

おばさんは白い紙に一言

”地震”

と書いた。



私は息をのんだ。
もちろん、そのことを旅の間忘れていたわけではない。
というよりずっと頭から離れなかったし、忘れることなんてできなかった。
でも、人と話をするのは初めてだった。


おばさんは四川でも大きな地震があって、1万人以上の人が死んで、とても酷かったと言った。
でも日本の地震はそれ以上のものだから、本当に心配しているというようなことを言っていた。
私は、私の家や家族は大丈夫だったけれど、もっと北の地域の被害は本当に大きなものだったということや、原発の問題もまったく解決していないから、今日本人はとても不安でいっぱいなのだという話をした。
伝わったかはわからないけど、みんな神妙な面持ちで聞いてくれて、日本のことをとても心配してくれていた。

おばさんは、
地震はこわいわね、とにかくあなたの家が無事でよかったわ。私たちはみんな日本の復興を願っています。
と言ってくれた。


すごく、すごくうれしく思った。
こんな離れた地で出会ったことのない人たちが、日本のことを思ってくれている。
そのことに私はとても感動したのだ。


私たちはふんばらなければならない。
世界中の人が今
日本を見ている。

そして、手を差し伸べてくれているのだ。


その手を借りればいいと思う。
その手をもっとたくさん借りて、早く立ち直ろう。


それからカンペイ(乾杯)して
ビールをごくごく飲んだ。
いつか、この人たちをまったく不安のない日本に招待できるといいなと思いながら。




次回、、
中国旅行記最終回です。
不安の多い日々ですが、少しでもみなさんがこれを読んで楽しんでくれていたらうれしく思います。
そして、中国に興味を持ってくれたらもっとうれしいです。
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by galwaygirl | 2011-05-29 15:17 | 旅日記

13億通りの爪先 13 中国ー鳳凰古城

□とにもかくにも鳳凰古城探索。。

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泊まったホテルのスタッフの方がとっても感じのよい男で
まっっったく言葉が通じないっていうのに、街を案内してくれるっていうからついていくことにした。
お金は?
って聞いたら、
ぶんぶん首をふって、目をまるくした。

世の中には、、無償でやさしい人間もたくさんいる。
そうだ、、見返りなんていらないんだ!
そう思って、自分のいつの間にか金で全てを解決できると思っていた汚い心を呪った。


のであったが、、、、


彼は彼なりに下心はあったらしく、、
後々、ものすごい勢いでマッサージの申し出をしてくるのを、全力で断るのに非常に苦労するのであったが、、、
まぁ、このときはそんなことは知るよしもないのだった。

やっぱり見返りいるよね、、、。

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鳳凰は、小京都みたいなものなのだろう。。
もう、完全に観光地となっていて、土産物屋がひしめいている。
雑貨も安くてかわいいものが多く買い物にはもってこいの場所だったように思う。
私もたいがいの土産をここでそろえた。


楽器も変わったものがたくさん売っていて、中でも惹かれたのはオカリナ。
店員がどこの店も店頭で吹いてパフォーマンスしていたのだけど、本当に素敵な音。。
ああいう笛のような音色が、中国の景色にはよく似合う。
日本もかつては、そういう音色が似合っていたんじゃないかと想像する。
私たちが捨ててしまったものが、まだまだたくさんこの地にあるような気がする。




スタッフの彼は、私を手こぎボートに乗せてくれて案内してくれた。
私一人だったら乗れなかっただろうし、ボートから見る街はまた違ったふうに見えて素敵だった。
中国人のカップル2組がとなりでかなり激しく水の掛け合いをしていて、(ぴちゃぴちゃっレベルではない。立ち上がって船を揺らしながらザバンザバンッと掛け合っていた。。。)はらはらしたが、、しまいには船頭さんまで巻き添えに。。

そう、、
どこだって、『空気にひたる』、、、なんてことはできないのである。。。

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歩けば歩くほど、おもしろいところだった。
素敵な路地裏もたくさんあった。
おいしそうなものも、かわいいものも、素敵な人たちも、、、


こんなトイレも。。
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うん○禁止おトイレ。。
おしゃれなカフェでたまに見かけました。
ながれないんだってぇー、、、それってもはやトイレの形した飾りなんじゃ。。。
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by galwaygirl | 2011-05-23 23:25 | 旅日記

MY LIFE IS PEANUTS!!

気付いたら、ブログを開設してから一年がたっていました。

なんの役にも立たないこのブログを、読んでくださっているみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
ブログって自己満足だけど、やっぱり結局は誰かとつながりたいという気持ちなんだと思います。
このブログを始めるときの、テーマともなった詩をこの機会にここに記しておきたいと思います。


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「観光と旅は異なるものだ。
ただ見て歩く観光は肉体が参加していない。
だが旅は全身で行うもので、
人は生まれながらに続けている。
それは生命の生きる喜びと、
手ごたえを与えてくれる。」
         
           岡本 太郎


中国旅行記、佳境に入ってきました。
もうすこーし続きます。
おつきあいくださいませ。。
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by galwaygirl | 2011-05-18 23:19 | 日常の旅日記

13億通りの爪先 12 中国ー鳳凰古城

□最終目的地。

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私が中国に行こうと思い立ったのは、ここに行きたかったからだ。

旅の最終目的地
鳳凰古城。

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何かの雑誌で初めて見たときに、強く心ひかれた。
理由のひとつは、まちがいなく無数にぶらさがるちょうちんだったと思う。

私はちょうちんが好きだ。
べトナムのホイアンという街に行ったときも、ちょうちんに惹かれて立ち寄ってみたのだ。

なんで好きなのか知らない。
それは単純に女の子がきれいな洋服やらバッグやらが好きなのとおんなじ理由だろう。
それに2面性とやらも惹かれる理由のひとつかもしれない。
昼間はぼさっとしたあか抜けないしろものなのに、夜になって灯りがともればとたんに存在感を放ちだし、妖艶な魅力を発散しだすのだから。

それから、古い街が好きだ。
旅に出て、近くに古都と言われる場所があればすごく寄りたくなる。
寺社仏閣も好きだし、教会や由緒正しい土地もけっこう好きだ。
長い年月をかけて、たくさんの人たちから愛され続けてきたそういう土地は、やはり魅力的なものなのだ。
もともと魅力的な土地だから人々に愛されたのか、人々に愛されたから魅力的になったのか、、、
わからないけど、きっとどちらもなんだと思う。


だから、両方を兼ね備えた鳳凰にはぜひとも行ってみたかった。


しかし、、、
この場所、日本人にはあまりポピュラーではないのかガイドブックにほとんど載っていないのだ。
私が探せなかっただけかもしれないけど、歩き方にも鳳凰行きのバスがあると書いてあるだけで詳しい街のガイドは載っていないし、他のガイドブックも探したけど見つけられなかった。
しょうがないから、、、ちょっと考えたけど、、




まぁ、、
行けばなんとかなるでしょう!



と、
てきとーに行ってみました。。


結果、、、



なんとかなった!!!


やっぱり!!
人間なんだってできるなぁ〜。。



案の定いっさい言葉が通じないなかだったのだけど、
あらかじめ紙に中国語で
「鳳凰に行きたい」
「ホテルを探しています。」
「いくらですか?」
などと書いて、用意しておいたのが正解だった。


その紙を見せるだけで、ことはうまいこと運び
5時間後には、この旅一番安くてきれいで素敵なホテルに到着していたのだった!


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一泊2000円くらい。
素泊まりですが、部屋はとてもきれいでベランダもあり、目の前には川が流れていてとてもいい雰囲気。エレベーターはないけど、かなり快適にすごせました。


一枚目の写真は鳳凰の近くの田園風景です。
とてもきれいだったので、、
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by galwaygirl | 2011-05-18 22:46 | 旅日記

13億通りの爪先 11 中国ーインタールード


□食べる。食べる。食べる。

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中国人がものを食べるところを見るのが好きだ。

彼らはだいたいせっせせっせと食べる。
まるで、常に食べていないと死んでしまう小動物のようなのだ。
とにかくいつでもせっせと食べ物を口に運ぶ。
一度なぞ、民族衣装を着て客に写真を撮らせていた女子たちが、客がいなくなったと思った次の瞬間いっせいに食べかけていたナッツの袋に手をのばしたので、笑いそうになった。
しかも、おしゃべりしながら和気あいあいとつまむ程度ではなく、無言でひっきりなしに次のナッツを口に運ぶので、その光景はほとんど命がけのような懸命さに見えた。

わたしは最初、そういう光景に出会うたびに、びっくりしてぼーっと眺めてしまっていたのだが、
そのうち自分も一生懸命食べなくては!という気になってくる。
しかし、そういう食べ方に慣れていないので、(油っこいのも手伝って、、)すぐに満腹感を感じてしまってうまく食べられないことがままあった。

やっぱり、実践してみて自分には向いてない、これは見ているだけのほうが幸せだと思った。。。

一緒の食卓に着いてしまうと、なかなか相手の食べている様子をじっと見ていることはできないものだけど、幸いなことに中国ではどこでも誰かしらが食べている光景を目にすることができるので、わたしはひそかによく観察した。。


中国の食事のマナーについてはよく知らないのだけど、あまり音にはこだわらないらしくだいたいみんなくちゃくちゃという音をたてて食べている。
もしかしたら麺類を音をたててすするように、そのほうがおいしいということかもしれない。
それから立って食べることもめずらしくない。
仕事中でも食べたいときに食べる。(いや、これは傍から見てそう見えるだけで本当は何か決まりがあるのかもしれないけど、、)とにかく、店先で立ってお茶碗からごはんをかきこむ姿は、本当によく見る光景だ。
みんなおいしそうに食べている。


ときどき、

それは何? 
と聞いてみるけど、たいていは通じない。
不思議そうな顔されたり、中国語で何か言われたりする。。。が悲しいことにわからなかった。。


ある日、翡翠のアクセサリーを扱っているお店(商品はショーケースに入っていてわりと高級な感じだった。)に入ったときに
すごくきれいなおねえさんが声を掛けてくれて
たぶん、、何か気に入った物があったら、お出ししますよ。。
とか、そんな感じのことを言われたんだと思うけど、

はーい、、って適当に流して見ていたら、、
そのおねえさん、例のごとくお椀をかかえて箸で麺をすすりながら、ぴったり後ろをくっついてきた!
ズルズル、、、ズルズル、、、って、、、

やばい!おもしろすぎて全然ショーケースの中に集中できない!!

という感じで、買い物したくてもできないことも何度か、、、、。


別の店では、入って行ったら
いらっしゃいませ〜。げふ〜っ!
ってすんごいげっぷされたり、、、。


いやぁ〜、ほんとおもしろい。
何度、一人でこっそり爆笑したことか。。


でも、みんな食べることが大好きだ。
若い人たちはすごくスタイルいい人も多いのに、みんなびっくりするくらい食べる。
なんだかそれが、とても愛らしいのだ。
とてつもなく満腹なのに、食べろ食べろと言われるのにはちょっと困ったけど、、逆にもっと食べられたらよかったーと思うこともたくさんあった。

食べることって、不思議だ。
一瞬前まで知らない人だったのに、ものを一緒に食べるだけでたいした会話がなくても友達になれる。
それ自体が一種のコミュニケーションなんだろうな。

それが大好きな中国の人々は、間違いなくすごくフレンドリーな人たちだなぁと思うのだ。
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by galwaygirl | 2011-05-15 21:39 | 旅日記

宣伝!「イギーポップと讃美歌」

いよいよ、本日発売。

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                   オワリカラ「イギーポップと讃美歌」



すでに、昨日前のめりで購入しました!
そして、すでに3回聴きました!

本当にかっこいい。
全曲かっこいいです。

1. Swing
2. ガイガンガール・ガイガンボーイ
3. オワリカラの気分
4. ベイビーグッドラック
5. 夢見る機械
6. おいでシスター
7. ゼットン
8. 8と訳1/2
9. 船

怒濤のダンスチューン9曲。
踊りたい人、笑いたい人、たいくつにうもれてる人、泣きたい人、9個の曲名たちにぐっときてる人、おしゃれなギターサウンドにあきあきな人、船に乗って遠くに行きたい人、怪獣好きな人、、、、
すべての人におすすめ。

個人的には、ガイガンガール・ガイガンボーイさいこう。
そして今、夢見る機械にはまりそうです。
船も好きだ。
あぁやっぱ全部好きだ。。
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by galwaygirl | 2011-05-11 14:13 | 今日の音楽

13億通りの爪先 10 中国ー張家界


□張家界ツアーいろいろ

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そんなわけで、2日間の山のぼりツアーがスタートした。

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彼がツアーガイド。中国語のみ。。陽気なタフガイ。

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そして、一緒になった北京からきた王さん一家。(右のおばちゃんは物売りの人)
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写真好きのお父さん。(撮られるのが好き。。しかもひとりで。。)

典型的な一人っ子の娘。
私にはとてもやさしくいい子だったけど、山上るのにバレーシューズみたいな靴を履いてきて、もちろん途中で疲れちゃってかごに乗り、バッグは母に持たせるというわがままっぷり!
そんな娘を文句もいわず世話を焼き、にこにことやさしいお母さん。

もちろんみーんな言葉は通じません。
みんな個性的でも人なつこくて、すぐに私のことも受け入れてくれた。


登山道の入り口には、なぜかいろいろな遊具(??)みたいなものがあって、これからいやというほど疲れなければいけないのに、全力で遊びまわる中国人。。

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なぜその上を歩かなければならないのか。。。

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なぜ全力でゆらさなければならないのか、、、しかも全員で。。



なぞは多い。。




延々と続く階段を上って(2時間くらい)一枚目のような絶景が待っていたのだけど、
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こんなものも待っていた。。(アバターのあの恐竜みたいな生き物。。撮影地ですアピールらしい。)
絶対に無許可。。。


山の中もけっこうつっこみどころは多いのである。


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こちらは拡声器で案内中、別の中国人ツアー団体。
ときどき私にとってはびっくりするような、きつい口調でどなるので大丈夫だろうか、、と思ってしまうのだけど、別に普通なようでもめたりしているところは一度も見なかった。

私たちはかなり苦労しながら、ぽつりぽつりと話をして一緒にごはんを食べて一緒の部屋に泊まった。なんと私のごはん代は全部お父さんがだしてくれた。
寒くないか?と心配してくれたり、宿に着いたら足が疲れているだろうってたらいにお湯をはって足湯の準備をしてくれたり、、、ほんとうに至れり尽くせり。

娘もツアーガイドの彼も何かと私を気遣って、話しかけてきてくれる。
やさしい人たちだった。
しかし、とてもよく食べる人たちでおなかいっぱい食べた後に、娘がフランクフルトととうもろこしを買ってきて、これも食べろと言われたときはびっくりしたが、、、甘いものとかじゃないんだ、、肉なんだ!って。。。


帰るころにはすっかり仲良くなって、お父さんが明日一緒に北京に帰ろうって言ってくれた。
冗談かと思ったのだけど、けっこう本気のようで家に泊めてくれると言う。。
すごくうれしかったのだけど、私はまだ行きたい場所があったので残念だけど丁寧におことわりした。一度ことわったくらいじゃ全然ひかなかったけど、、


彼らにもまた合いたいなぁ。
私にはまた会いたい人がたくさんいる。
それはとっても幸せなことだと思った。



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またサルいたよ。
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by galwaygirl | 2011-05-09 21:59 | 旅日記

13億通りの爪先 9 中国ー張家界

□張家界ツアー


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突然、ホテルの部屋の電話がなった。
ハロウ、
と出ると、
たどたどしい英語でしゃべる男の声が聞こえた。
彼はひどく緊張していて、何度も聞き返さないとなかなか理解できなかったのだが、どうやらこういうことらしかった。

私はホテルのフロントのものです。ただ、あなたにひとつ言いたくて、、いいですか、もし張家界の山へのツアーを申し込むつもりでしたら、2日間で600元を目安にしてください。もしかしたら、あなたには少し高い金額を言うかもしれない。そうしたら、値切るようにしてくださいね。さっきあなたがツアー会社のデスクでやり取りしているのを見て少し心配になったものですから。それだけ言いたかったのです。

そう言って、彼は電話をきった。

なんとか、サンキューと言ったけど、私は内心かなり驚いていた。
彼はあまり使えない英語をなんとか駆使してまでも、電話をかけてきてくれたのだ。母国語じゃない言葉で電話をかけるのはかなり勇気がいることだって、私は知っている。
なんて親切なんだろう。。
たった一人の中国語のわからない女を見て、かわいそうに思ったのかもしれない。
でも、、もし私だったら知らない外国人の部屋にそんな忠告の電話できるだろうか、、、たとえ、あぁあの人だまされちゃいそうだな〜かわいそうだな。。と思ったとしても、、できるだろうか。
言葉もろくに通じないのに。

やっぱり、できないだろう。。


どう考えても、その電話をすることで彼に特別メリットがあるわけじゃなさそうだった。(自分の名前も言わなかったのだ!)
それは、純粋にやさしさだった。

私は半ば感動して、ロビーのツアーデスクにむかった。


でも結果、、、、

私はぼられた。。
彼のあんなに親切な忠告があったにも関わらず、、。
払ったお金は800元だった。(1万円くらい)
ばかみたいな話、、なんだか私はいいやって気持ちになっていたのだ。
ひとつやさしさをもらったから、なんだかいいや、、っていう感じだ。。
いや、筋が通らないのはわかってるし、だったらその分あのフロントのお兄さんにチップをあげたほうがいいじゃないか、、っていう話なのだが、、
人類みな兄弟!小さいことは気にしない!!っていう気分になってしまったからしょうがないのだ。。その時だけだったけど。。。

結果はなんだっていい。
私は、心づかいをもらった。

そのことは、私がこの国の人を好きになる理由に十分足りる。
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by galwaygirl | 2011-05-08 23:14 | 旅日記

13億通りの爪先 8 中国ー張家界


□仙人の住む山

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うわさの山です。。
世界遺産なので、ご存知の方も多いだろう。
中国、湖南省にある張家界。


何千段もあったんじゃないかと思われる、(私的には一生分は上ったと思われる)階段を上ると広がっている息をのむような景色。
映画アバターの撮影地にもなったそうで、展望台もあちこちにあって手すりも整備されているし、誰でも簡単に行けるようになっている。

まぁ、だからこそ人で溢れているわけで、、、。

この写真を見る限りでは、騒々しいなんて信じてもらえないんじゃないかと思う。
もしくは、騒々しいっていっても日本も有名な観光地はうるさいもんだ、、、と思われる方もいると思う。。


私ははじめ尾瀬を思い出した。
尾瀬はそんなにうるさくはなかったが、とにかく人がたくさんいて入り口付近はかなり混み合っていた。私は山の中にそんなに人がいるものだということを知らなかったし、すくなからず衝撃を受けた。
でも、尾瀬は奥に進むにつれ人は少なくなり、自然の音が本当に美しかった。

張家界もそういう感じなのだと思っていた。
きっと上にあがるにつれ、徐々に人は少なくなるのだろうな、、、と。


しかし、、、


あまかった!



中国人のパワーを完全に甘くみていた!!




なんと彼らは、はしご段でしか上れないような断崖絶壁にまでプリンターを持ち込み、写真を撮って売ったり、、、お土産ものを広げていたり、、、拡声器を使ってツアー客を招集したり!!(ツアーガイドはたいてい拡声器を使っている。たぶんそのくらい大きな音を出さないと、この個性溢れる面々をまとめることは不可能なのだろう。。)
この情緒あふれる風景を雰囲気とともに楽しむ。。。
なんてことはまったく考えていないわけで、、、。

あぁ、あっぱれ。。。



北京に6日いて、こんな喧噪も好きだなぁと思っていたし、決して町中は嫌いじゃない。
でもさすがにこの風景を前にしては、、、
何度、あぁあと少しだけ、、、あとすこぅしだけ静かであったなら、、、、
と願ってしまったかしれない。



私は今回、山の上まで行って一泊して降りてくるという2日間のツアーに参加したのだが、
一緒に同行したのが、中国人の一家族だった。
それから、中国語のみのツアーガイド。。
2日間まったく言葉の通じない彼らと寝食をともにした。


これが本当に大変だったが、楽しい思い出となるのだった。
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by galwaygirl | 2011-05-06 14:21 | 旅日記

13億通りの爪先 7 中国ーインタールード

□谷崎潤一郎とベルセバ

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どこに行くのにもかならず持って行くのが本とお気に入りの音楽
最近はiPodができて、たくさんのCDをスーツケースに詰め込まなくてもよくなった。
これは私にとって本当に画期的なことだ!
いっそ、iPadを買って本も音楽もひとつにまとめようか、、、、とも考えるけど
やっぱり本は紙がいい。
旅先で、なんにもしないで本を読むのは私の中で最高級レベルの贅沢なのだが、そのとき紙をめくるのではなく画面をスクロールするのではなんとも貧相になってしまう気がする。
せっかくの贅沢ざんまいが半減するってもんだ。。。


だがしかし、、
今回音楽のほうは失敗した。。
なぜって、、、


うるさいのだもの!!!


街が。



今回私が行った中国は、山の中まですごい喧噪だった。
もちろん観光地の山だったので(この山のことは後でまた書きますが)人が多いのはわかるのだが、、、山に行く途中のどの街も人人人、、、そしてどこもものすごい騒音なのだ。
イヤホンをしっかりしていても、消せないので音楽とまざってしまう。
どうにも集中できないし、好きな音にはまることはできない。。

それで、なんとなくしっくりこないのでほとんど聴かなかった。
ゆいいつ、最終日にホテルの中庭でベルセバを聴いた。
あのどこかむなしさを残す音が、最後の北京によく似合っていたように思う。
私は聴きながら、さびしくても平気だった。


それでも本はよく読んだ。
谷崎潤一郎の「痴人の愛」を持って行ったのだけど、われながらよくこれを選んだと思う。
これはもう北京の雰囲気とぴったりだった。
いや、わからないけどなんかそう感じた。
ナオミという女性の獣っぽさとか、譲治さんの弱さとやさしさのバランスとか、、

なにより小説からただようにおいが北京のそれだった。
今もあの苦しくなるほどのにおいを、この小説を見ると思い出す。


バス停で私が読んでいたら、後ろから小さい子がのぞいて、漢字だけひろって読みはじめた(中国語読みで)ときは驚きましたけどね。。
内容が内容だからどぎまぎしてしまった。
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by galwaygirl | 2011-05-03 21:48 | 旅日記