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13億通りの爪先 5 中国ー北京

□相席の北京ダック

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食べ物の話をまだしていなかった。
見知らぬ土地を旅していて、まず楽しみなのは食べることじゃないだろうか。

北京で北京ダックを食べないなんて、
インドに行ってインドカレーを食べないのと同じだ!


そう強く思ったので、夕方ぶらぶらと北京ダックを食べさせるお店を探した。
有名店はいくつかあって、その中でも超有名店の全聚徳焼鴨店(ぜんしゅうとくかおやーてん)が近くにあったのだけど、店内は広大で大きなテーブルがずらーりと並んでいてはじっこも見えないほど。。おそらく、ツアー団体客が山のように来てもさばけるのだろう。
私がどれほど図太くても、ここで「1人です。」とはなかなか言えないわけで、、。
広大なテーブルにひとりぽつんと座って、山盛りのダックを(一人ぶんというのはたぶんないだろうから)むしゃむしゃ食べるという気分にはちょっとなれなかった。。。

そういうわけで、近くにあってわりと庶民派な店を探した。

店は簡単に見つかった。
なんせ、北京。
北京といえば北京ダックなのだ。。
やはり、北京ダックの店はそこいらじゅうにあるのである。
その店のダックが一枚目の写真。
日本の中華料理店で何度か食べたことがあったのだけど、正直に言えばおいしいと思ったことがなかったこの料理。春巻きの皮みたいな皮にダックと野菜をのせてくるくる巻き、甘い味噌のようなソースをつけて食べる。
食べてみると、今まで食べたものとは全然違っていた。
鴨がパリッとしていて、肉汁もじゅわーっと溢れてくる。うまい!

もくもくと食べてしまった。

さて今、?と思っているかたも多いかと思います。。
北京ダックの向こうにたくさん料理がのっています。
そして、2枚目のおじさんたちはだれでしょう??
???


実は、ひとりで食べているとほとんどが相席になる。
特に夕飯どきは混み合う店が多いので、別に確認されることなく当然そうなる。
このおじさんたちも、ちょうど私がダックをたのんだ後に入ってきて、同じ席に通された。
同じテーブルに座れば、それはもう無視するわけにはいかないもんで、、
なんとなーく会話がはじまるのだ。
でも、やっぱり言葉は通じないので筆談と身振り手振りの会話。

最初に私が紙とペンを取り出すと、みんなびっくりする。
言葉を書いて伝えることができるのは、日本人くらいなので実際めったにないことなんだと思う。
でも、いくらか通じることがわかるとこの新しいコミュニケーション手段にだんだん夢中になってくる。
なんせ、まったく違う言語を話しているのに、文字を通して伝えることができるのだ。
受け取る感情もいつもとは違うものになってくる。
それは私としても同じことで、筆談で会話しているだけで少し心が通じ合ったような気がしてうれしい。


このおじさんたち、最初は相席を嫌がっているようだった。
それなのに、ぽつりぽつりと会話していくうちにテーブルのいっぱい並んだごはんを勧めてくれ、ビールを勧めてくれ、、、もう一緒に飲んで食べている仲間に、、、。
何度乾杯といってビールを飲み干させられたか、、、。(中国では乾杯したあと一気に飲み干さなければいけないらしい。。)
最後はみんないい感じに酔っぱらってしまった。

日本人は好き?と聞いてみた。
彼らからは、好きじゃない。との返事。。
がっくり、、、していたら、でもあなたはいい人だ。あなたは好きだと言われたので少しほっとし、
私は中国人が大好きだと言ったら、ふたり満面の笑顔で笑った。

それで、気をよくしたのか
私の北京ダックもお会計してくれていた!
なんてお礼をいったらいいのか、私は見知らぬ人に北京ダックをおごってもらってしまったのだった。
でも彼らは私があんなに感動したダックについて、
ここのは最低ランク。全聚徳のものが素晴らしいと何度も言うのだった。。。

なんということだ。
次回、北京に行くときには誰かと一緒に行って、必ずや全聚徳の北京ダックを体験したいと強く強く思った。


店を出て、歌を歌いに行かないかとカラオケにさそわれたけれど、
私はカラオケが苦手なのと、昼間の観光でへとへとに疲れていたので、お誘いは辞退する。
でも、ちょっと中国のカラオケがどんなもんなのか見ておけばよかったなぁと今思う。

また、いつかどこかでばったり相席になれたら、そのときは一緒に行こう。


再見!
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by galwaygirl | 2011-04-29 20:54 | 旅日記

13億通りの爪先 4 中国ー北京

□三輪リキシャの話

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三輪リキシャという乗り物をご存知だろうか。
自転車の後ろに人が座れる座席のついた荷台があって、車輪が両脇についている。
昔は移動手段として使われていたのだろうが、今は観光客向けのちょっとした乗り物だ。
だいたいはおじさんが自転車をこいで、目的地までつれていってくれる。
アジア各国で見られるこの手の乗り物だけど、残念なことにトラブルが多いことでも有名だ。
中国の三輪リキシャも例外ではなく、ガイドブックにもなるべく旅行会社が手配したものを使うようにと書いてあった。

このトラブルというのがなんなのかというと、
だいたいはぼったくりや、伝えた場所にたどり着けなかったというようなもので、ささいなものである。

ぼったくりについて少し自分の思うことを書く。

私はこの「ぼられる」という感覚はすごく都市型の考え方だと思う。
それは定価という考えに基づいているから生まれる発想ではないか。
そもそも定価という概念がない場所では、ぼるという感覚も希薄なのだと思う。
いつもより高い値段で売れれば、それは自分の販売力だし、買う方もその値段で納得したから買ったのだ。つまりはそこにそれだけのお金を支払う価値があると認めただけということ。
考えてみればすごくシンプルな物価の基本。お金の価値も日々変わるのだし、物の価値も人によって変わるのは自然じゃないだろうか。

とはいえ、あとあともっと交渉すればずっと安くなったのに、、、ということがわかればもちろんくやしいですがね。。
でもそれは、自分の交渉能力や物を見る目がなかっただけというお話だ。。


とはいえ〜、、、
慣れない海外では物価もわからないのは当然だし、まったく価値もないものに高いお金を払ってしまうことはよくあることだと思う。
私は思うのだけど、それでも思い出に残る楽しい買い物ができていたらまあよいではないか、、と。
そのときの思い出や、交渉時の楽しかったやりとりも含めての値段だったのだと思うことにしている。

そのほうがずーっと残るのだ。自分の中に。


ということで、
三輪リキシャ。
乗りました。。

写真は座席から撮った、おじさんのうしろすがた。
胡同(フートン)という伝統的な家屋がたくさん並んでいる街を散策する、1時間くらいのコースで180元(2300円くらい)でした。
今思えば、やはり高かったかもしれない。でもそのときはどこをどのくらい回るのかもわからないし、乗った場所から胡同は少し離れていたのでそんなものかなぁと思った。

乗ってみたら、なかなか快適で風が吹き抜けていくのが気持ちいい。
ゆっくりゆっくり進んでいく自転車の速度は、せまい路地が入り組んでいる胡同を堪能するには最適で心ゆくまで楽しめた。
おじさんもときどき振り返ってはいろいろ説明してくれる。
中国語なのでそのほとんどは理解できないが、身振りなども交えて話してくれるので、見ているだけでも楽しかった。
それから、おじさんは自転車をこぎながら口笛をふいた。
その音はせまい路地の塀に反響してとてもよく響いたし、メロディは哀愁をおびていてまわりのレトロな雰囲気と本当によく似合っていた。

私は、後ろでひとりとても幸せだった。
なんて贅沢な時間だろう。
今でもあのおじさんの笑顔と、口笛の音色は私の中でなにがしかの感情を持って浮かんでくる。


旅先では、たくさんの人との出会いと
こういう時間が私の一番大切な思い出となる。
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by galwaygirl | 2011-04-27 11:37 | 旅日記

13億通りの爪先 3 中国ー北京

□観光、とにかく観光。。

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朝起きて、まず最初にしたことは
自分がいったいどこにいるのか、つきとめることだった。
昨夜はあんなに迷ったのに、日が昇り明るくなってみれば意外と簡単なもので、
地図と照らし合わせてみたらすぐにわかった。

それから、私は荷物をまとめホテルを移動することにした。
泊まったホテルは悪くなかったものの、5泊するのには少し高かったからだ。
もう少し駅の近くまで移動し、安ホステルをさがした。
通り沿いにはたくさんのホテルがあったので、よさそうなところをすぐに見つけることができた。
それが、先々日の写真のホテルだ。(Life is Backpackingという壁があったところ)
1泊200元(2600円程度)
私としてはそれでも贅沢なのだけど、とりあえず最初はシングルルームを取った。
ようす見ってやつだ。


さぁ、まずは観光しなくては!
天安門やら、天壇やら有名な観光スポットに向かう。
北京は思っていたよりも、暖かくてすごく乾燥していた。
歩いていると、空気中に漂うほこりやなんかが口に入ってきてなんだか苦しい。。
ぜえぜえする。。
これは年か、、年のせいなのか、、、そう思っていたけど、
だいぶたってから、なんだか息をすうのも苦しくなってきて、、、気がついた。

北京の空気が汚れているって、このことか。
北京に行ったことのある人々から、何度となく聞いていたことだったけどこんなにダイレクトにわかるほどだったんだ。
マスクを持ってくるべきだったかもしれない。
嫌いなのでめったにつけないのだが、この時は欲しいと思ってしまった。
中国人は慣れているから平気なのかな、、、と思っていると、
あちこちから、痰をはきだす音。。。

しかも、かーっぺっっ!!
くらいのなまやさしいものではない。

ぐあらぐあらがーっぶへぇー!!!
ぐらいの音がそこいらじゅうでする。。。

それによく見ていると、おじさんだけではないのだ。
おばさんも、わかいお兄ちゃんも、きれいにお化粧したおねえさんも!!
かなりの数の人たちが道につばをはきすてる。
ときどきゴミ箱にもはく。。


なるほどー、、
まぁ、この空気では、そうしないと体への害が相当重いのかもしれない。。
しかし、びっくりする。


さてあの有名な天安門
ほぇー、、これがそうかぁ!
という感じではあったが、とにかく人が多くむぎゅーっと押しつぶされながら見たので、必死だった思い出でいっぱい。
写真を撮るのにも、ピースサインやはたまたグラビアばりのきめポーズをとって記念撮影をしている人たちがどうしたって写ってしまう。。
そのうちあきらめて、そういう人たちを撮る方がおもしろいようになってくる。


そんなもんなので本当にどこにいっても、人人人で何をするにも時間がかかる。
ひとつのゲートをくぐるのにも長蛇の列。
きちんと並んでいるわけではないので、自ら動いてすきまに入り込んでいかないと前には進めない。

私は前から中国人というのは、どうにもバイタリティあふれる人種のようだと思っていたのだけど
たしかに、バイタリティがないとこの国では生きていけない!
それは必須能力なのだということが、よーくわかった。


というわけで、
普通の日本人の私は、一日目でぐったり。
本当に疲れきってしまった。

やれやれ、
先が思いやられる。。。
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by galwaygirl | 2011-04-26 23:27 | 日常の旅日記

13億通りの爪先 2 中国

□いろいろなことを語る前に、、、
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少し話しておきたいことがあるのです。
これから書く、いろいろな出来事や感想は私がたった2週間、中国という大国のほんの一部(もしかしたら一部ということさえできないかもしれないちっぽけな範囲)を旅した主観的な記録です。


どうか、、
これが中国だとは思わないでほしいのです。


彼の地は、私たちが想像するよりもずっとずっと広大で多様な文化を含んでいます。
なにしろ13億人の人間が暮らしているのです。
その暮らし方は13億通り、
考え方も13億通り、
顔のかたち、手のかたち、爪のかたちも13億通りあるということなのです。

たとえば、簡単な例をあげると
「中国人は何でも食べる」
これは世界中の人からそう思われているひとつのイメージだと思います。
たしかに、私たちから見ればいろんな生き物のちょっと考えられないような料理がたくさんあるという感じがしますよね。
でも、考えてみてください。
13億人の人たちがそれぞれ食べるものを持ち寄れば、それはどんな生き物が入っていてもおかしくはないはず。
つまり、同じ中国人だって犬をおいしい食べ物だと思っている人もいれば、食べるなんて信じられない、あれはかわいい家族だ。そう思っている人もたくさんいるということです。


このことは、たぶん全てのことにあてはまると思うのです。


これだけの多様な文化を含んでいれば、その中のちょっと異様に見えるものばかりに目がいき、そればかりが取り上げられてしまいます。
だけど、ふたを開けてみればなんのことはない、、ただ13億人いろんな人がいるという国。
私は今、中国人に対するみんなのイメージはたいがいがそういう誤解なのではないか、、と思っています。


だから、私が書くこと
それは私にとってびっくりしたことや、おもしろかったことが多くなると思うのだけど、
それが全てではないということを、ぜひ頭において読んでいただければ、、と思うのです。


最後に
実際に行ってみて、私は中国が、中国人が大好きになったことをここに書いておきます。
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by galwaygirl | 2011-04-25 22:27 | 旅日記

13億通りの爪先 1 中国

□PM1:30 出発。成田空港から北京へ

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今思えば、出発前
私は異様に不安定だったように思う。
いつもならば、わくわくして早く行きたくてたまらない一人旅のはずだけど、
今回はなんとはなしに不安で、それと同時にたくさん移動して、全てをひとりで決めて動かなきゃいけないなんて、正直言えばめんどうだっていう気持ちも持ち上がってた。


私はなんだか疲れていた。


それは、大地震やそれに続く災害のせいもあっただろうし、個人的な小さなことも積み重なっていたのだろうとも思う。
でも、私は飛行機に乗った。
とにかく乗ったのだ。

空はくっきり青く、雲が真っ白い綿のように広がっていた。
空の上って不思議な場所だ。
どこにも属していない、どこでもないどこか。


自分の気持ちも少しずつまっさらになっていくのを感じた。


PM6:00 北京着
最初の仕事は、予約したホテルにたどり着くことだ。
電車かバスで市内まで行かなければ、いけない。
どちらにするか迷ったが、電車は乗り換えがあるし、バスのほうが簡単に思えたので、リムジンバスのチケットを買った。
買ったはいいが、どのバスに乗ればいいのかわからない。とにかく英語が通じないし、地図を見せればあっちのバスだ、と言われるのだが、あっちに行けばこっちのバスだ、と言われる。。
かなりたらい回しにされ、何度目かにやっとみんなの意見が一致。
このバスだ!そうだそうだ。
となる。

やれやれ、
先が思いやられる。。。

ラッキーなことに、バスの中で日本語のできる女の子と出会い
降りる場所など丁寧に教えてもらうことができた。
よかった、なんとか市内に着いたみたいだ。


北京の空気を思い切りすいこんだら
あのタイの夜のすえたにおいのする、生温い空気を思い出した。
私はひとりで立っていたし、ひとりで全てを決められる
そう思ったら、うれしくてうれしくて
歩き出す足に、力が入った。


でも、そう簡単にはいかないのだ。。
そこから、ホテルを探すのがまた大変だった。
自分がどこにいるのかも、釈然としないのでうろうろ歩き回り、また聞いてみる。
三輪リキシャのおじさんが、
ああ!知ってるよ。大丈夫まかせとけ!10元ね!
というので、(実際は中国語なので、推測ですが、、)
信じて乗ってみると、まったく違うホテルに連れて行かれた。
しかも歩いて5分くらいの距離、、、。

きっとマージンだ、マージンのせいなんだ!と思いつつ、、
ここじゃないよ、違うところ予約してるんだよ。
と抵抗してみるが、無駄だった。
ここはいいホテル。問題ない。
の一点張り。。


あぁ、ギブアップ。
知らない土地では早々にあきらめるに限る。
それからだいたいのことは大目に見るに限る。。


私はそのホテルに部屋をとり、
ぐったり疲れてしまった体を、横たえてぐうぐう ねた。
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by galwaygirl | 2011-04-24 22:09 | 旅日記

Life is Backpacking

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ただいま、帰りました。
今、話したいことがたくさんあります。

旅から帰った後は、いつでもなんだか所在なくて、、
ふわふわしてしまいます。

何から話せばいいのか、、、
どういう風に話せばいいのか、、、
わからなくて、
でも誰かに何かを話したくて、、、うずうず。。


とりあえず、ごあいさつ。
いつものこと。。

ただいまぁー
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by galwaygirl | 2011-04-23 13:44 | 旅日記

蔵謎ークラナゾ

シャングリラを見逃してしまってから、ずっと気になっていたヤン・リーピンの世界。
今回のクラナゾには行くことができた。


チベット仏教の神髄にせまる今作。
どのように舞踊で見せるのか、本当に楽しみだった。



結果、
2ステージで3時間くらいあったと思われる舞台はあっという間に終わった。
何度も繰り返されるカーテンコール。
なりやまない拍手で、締めくくられたのだった。



クラナゾは老婆が3年の月日をかけて、チベットのラサまで巡礼するお話だ。
その間さまざまな文化にふれあい、民族舞踊や歌が繰り広げられる。
その衣装や歌も素晴らしかったし、
ヤンリーピンの世界を見たことがある人ならわかると思うが、視覚的に本当に美しい。
素晴らしい美の世界が広がっていた。
でもそれとは別の視点で、私はこの作品を見て
いきなりほっぺたを張り手でなぐられたくらいの、衝撃を受けた。


というのも、
私の生は私だけのものではなかったのだ。


私の生というものは繰り返される輪廻転生の一部。
後世のために、先祖が大切に引き継いできた命の一部。

そして、わたしはそれを引き継いでいかなければならないのだ。
そういうことをチベットの人たちは、自然にわかっていて、
死んだ後自分の体を鳥に食わせる。

輪廻転生だとか、鳥葬だとか書くと禍々しくなってしまうのだが、
本当は単純なこと。
生まれ変わるというのは、自然現象なのだと思う。
この世界を軸にして、数々の魂が回り回って形作られる。
体は誰かの血となり、土になり、水になって天に返る。
そしてまた地にふってくる。
仏陀が言いたかったのも、そういうことなのかもしれない。


私たちが生まれてきた理由は、ただひとつ。
この命をつなげていくことなんじゃないだろうか。


そういうことが、とても良くわかった。


宗教というのは本当にいろんなことを教えてくれる。
特に仏教は、私は哲学の一種だと考えている。

それは、生き方の道しるべ。

どうしても生きている間くだらないことを考えてしまう、私たち人間が
こういう風に考えて生きれば、与えられた大切な生を無駄にしないですむんだよという教えである。



ヒンズー教、チベット仏教、小乗仏教、大乗仏教、基本的な考え方は同じだと思う。



今回、ヤン・リーピンはそれを素晴らしい手法で示してくれていた。
そこには、まっとうな生があると感じた。


偶然なのか、必然なのか、、
実は明日から中国に旅立つ。
行き先はチベットではなく、北京と湖南省という南の方の街なのだが、
何かここで見たものの片鱗でも感じられたらなぁ、、と思わずにいられない。
また違った考え方、生き方がそこにはあるのだろうけど。


というわけで、2週間ほどお休みです。
帰ってきたらまた旅の模様など、お伝えできたらと思います。

みなさま、よい春をおすごしください。
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by galwaygirl | 2011-04-07 00:23 | 日常の旅日記

神田神保町古書店主の深淵

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重たい扉をあけると、空気の密度が変わった。
もう何百年もそこにあるような膨大な古い書物が放つ紙やインクのにおいがただよって、私を圧倒する。
本の背表紙たちも全てが同じ時を過ごしてきたように同じ色に変わってしまって、全体が茶色の本棚。
店中が茶一色に見えた。

奥のほうから、眼鏡をかけたおじいさんがこちらをじろりと見る。
本当に一瞬で店主はこの人だとわかるような、存在感。
まるで映画を見ているような、このシーンに私はドキドキしてしまった。


神田 神保町のとある本屋さんの話。
ちなみに写真の矢口書店さんの話ではありません。
絵になるから撮ったまでです。(そういう人たくさんいるでしょうね。。)


話はさかのぼって、あの大地震があった日。
イギリスの友人から一通のメールが届いた。
地震がおこる数時間前に届いていて、私は気付かなかったのだけど
それから数時間後に、また同じ人からあせったようにメールが届いていた。「今、日本でたいへんな地震が起こったってニュースで聞いてびっくりしている。朝まったく関係のないメールを送ってしまってごめん。気にしないで、あなたの身の安全を心配している。」というような内容のメールだった。

その一通目のメールには、彼からの頼み事が書いてあった。
彼の友人が一枚の浮世絵を持っているのだが、そこに書いてある言葉の意味を翻訳してほしいということだった。
私は、浮世絵に対する知識などまったくもっておらず、ネットで調べてやっとそれが歌麿のものであるらしいということがわかっただけであった。

さて、こまった。。
ということで、書に詳しい私の伯母に聴いてみた。
伯母も歌麿のものであることと、衝立の晩鐘というサブタイトルのような言葉はわかったものの、
タイトルである風流〜八景の、真ん中の部分がよくわからないという。
伯母もわからないとなると、これはもう専門家に聞くしかないなと思い、
考えた末に神保町に足をはこんだのである。


そこで、冒頭の書店のシーンにもどるのだ。
買いもしないのに、聞くだけなんておこられるんじゃなかろうか、、、とか
質問があんぽんたんでおこられるんじゃなかろうか、、、とか
とにかく私のようなものは入っていっただけでおこられるんじゃなかろうか、、、、とか、、


かなり、びくびくしていたのである。。


ところが、
「あのう、、、こちらで伺ってもいいものかわからないのですが、、、」
とかなり低姿勢で持って行った版画をプリントアウトしたものを渡すと、
店主は眼鏡をずりっとあげて、それをしげしげと眺め
全てを簡単に教えてくれたのである。

あっさり、、
これは風流座敷八景だ。と。

さすがです。。
「有名なものなんですか?」
と聞くと、「うーん、、これは2代目歌麿のものだね。こんな屋号も見たことないし、虎の六月っていう判もめずらしい。しかし、これは状態が悪いようだ。」
と、ものの2、3分で全ての答えを教えてくれたのだった。

「それ以上のことはわからないね。」
と言って、また仕事に戻っていったので(何をしているのかは、さっぱりわからなかったが、、)
私は何度もお礼を言って、店を後にしたのだった。


しかし、2代目のものとは、、、
ぱっと見てわかるんですね〜。
私にはさっぱり。
今回、何か神保町という延々と続くような深さの穴蔵の深淵をちらりと見ることができた気がして、おそろしいやらうれしいやら、、
愛想こそなかったものの、店主さんは実際かなり親切にいろいろ教えてくれて
勇気をだして聞いてみてよかったと思ったのだ。

それにとにかく、おこられなくてよかった、、。
とほっとしたのであった。


その浮世絵は2代目のものであるし、状態が悪いとのことで特に価値のあるものではなさそうだったのだけど、帰ってからさっそく友達にメールしてなんとか訳して教えることができたのだった。(私の訳もあやしいのだけど、、)
もう、彼はすっかりこのことなど忘れているかもしれないし、他の人に頼んでしまっていたかもしれないが、私は自分で調べることができてよかったと思った。
なかなか楽しい作業だったし、浮世絵をもっと見てみたいなと思うようになった。





素敵な出会いはそこらじゅうにあるもんだ。




今日の音楽
Bjork / Triumph of a heart

このプロモ大好き。めずらしく低予算ぽいけど、、。
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by galwaygirl | 2011-04-06 01:08 | 日常の旅日記

日本の花

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目がさめて、外に出るととてもいい天気で
私は恋人と新宿御苑に行くことにした。


昨日はゴールデン街で、
人なつこく近寄ってきた猫にひっかかれ、噛みつかれそうになったりして思わぬ猫の凶暴性にびっくりした。
バーのお兄さんに話したら、たしかに猫ってやつはすりすり近寄ってきたと思えば、爪をたてたりして油断ならないんだっていう話をされ、なるほどな〜まったくそのとおりと思ったりしたのである。
きっと彼も(彼女?)近寄ってみたけど私が何も持っていなかったので、出してみた手をひっこめられずにひっかいてしまったのだ。
ごめん。期待させて。。


だからというわけでもないが、今日は桜でも見ていやされようと思って、御苑にいったのである。


まだまだ咲き始めではあったけれど、青い空にピンクの花びらはとても美しく映えて
私たちは、芝生の上でごろごろして太陽を吸収した。
からだじゅう芝生だらけになって、あとで取るのが大変だったけど、全身で春を感じることができた。


周りを見れば、同じく春を満喫している人たちの笑顔。
子供からお年寄りまでみんなすてきな笑顔だった。
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まるで、ここには何も心配なことなど存在しないようで
改めて桜という木の持つ特別な力は、日本人の心を支えているんだなと思う。




来年は日本中で、またお花見ができるようになっているといい。




今日の音楽
くるり / Highway

私の中でなんとなく春の曲。
はじまりと別れ、旅立ちのうた

私も今、旅立ちの準備をしています。
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by galwaygirl | 2011-04-04 22:24 | 日常の旅日記

本日、はたけ日和。

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風もなく、あたたかくうららかな一日だったので、
笑奈をつれて、伯母さんちに行く。

伯母さんちは農家だ。
はたけがある。

池もある。
ふくろうの巣箱も、ミツバチの巣箱もある。


大きな犬もいるし、色とりどりの熱帯魚も泳いでる。


つまり、うちにはないものがたくさんあるのだ。
上の写真はミツバチの巣箱。
気をつけないとスズメバチにやられるから、ミツバチしか入れない程度の穴を開けてあげているとのこと。
実際伯母さんの家の菜の花にはミツバチがとまっていて、巣をつくるのは時間の問題のように思えた。

笑奈は土も石も木の棒も大好きなので、(きれいな花にはあまり興味がないらしく、、、。)
かなりの時間をはたけで費やした。


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新はたけガール!(ガールです!一応。。)

似合ってます。



おやつは金色のやきいもでしたー。
久しぶりに、いやされて私も一日中笑っていられた。
しばらくは少しゆったりすごそう。






今日の音楽
Peggy Honeywell / Peach and Yellow

みなさんも、少しでもゆったりした時間が味わえればと思い、この曲を選びました。
2分間のぜいたく。
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by galwaygirl | 2011-04-02 21:50 | 日常の旅日記