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2年間

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さて、2年がすぎた。




”はやかったですね。本当にあっというまで、、”と訪れる人にはくりかえしているが、
2年前の今日という日が実際わたしにはとても遠い記憶に思える。
あの日あの朝を思い返してみると、いまだに鮮明に一瞬一瞬がスローモーションのようによみがえってくるのに、だ。



父にとっては、どんな2年間だったのだろうか。




わたしにとっては、何もかもが新しい2年間だった。
仕事がまず変わり、妹にこどもが生まれた。
いままで経験したことのない地震があり、放射能の恐怖におののいた。
なによりも父のいない「家族」は、もはや以前のしっかりとした安全な場所ではなく、とてもとても不安定でさびしく静かなよせあつめで、その不在はとてつもない存在感となっていまもそこにある。


「父がいない」ことはそれだけで、わたしのすべてを変えたとも言える。


いままでのわたしはただの父と母のこどもだった。
恥ずかしい話だが、まったくそうだったのだ。
この年になって完全にまったく、親離れなどできていなかった。
それなのに、親の存在が大きすぎてわたしはそのことにすら気付いていなかったのだ。

当時30歳を前にして、それでもまだ父に心配をかけて当然のような顔をしていた。
なんとまぁ、自分で書いていてうんざりする。。
いま、父がいなくなってはじめてわたしは、ひとりでほおりだされどういうふうに進めばいいのかわからなくて、右往左往しているような状態だ。
いやはや、笑ってしまう。。



いろんなこと、死ぬほど後悔した。。
「ばかもの。」
父がいたら、そうばっさり言われるだろう。
それでも少しずつ、昔のことになっていくのを日々感じている。
気持ちはおだやかだ。

少しずつ父のことを忘れていく。

毎日のことで、忙殺されてもう思い出さない日もでてくるのかもしれない。



いまはまだ、そんなの絶対いやだと思う。
だけど、そうなのだ。
そしてそれでいいんだと思う。



「死んだことをいつまでもくよくよ言ってたってしょうがない。忘れたっていいんだよ、後に命をつなげ。」


父ならきっとそう言うだろう。
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by galwaygirl | 2012-01-31 22:33 | 日常の旅日記
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